Pocket

2020年、東京オリンピック、パラリンピックの開催が決定し、日本は今、それまでに訪日観光客2000万人を目指している。

また、訪日外国人旅行者の満足度を「大変満足」が45%、「必ずまた訪日したい」が60%になるよう、様々な新しい取り組みが行われている。
そんな中、円安やビザ発給要件の緩和などで、訪日外国人観光客は順調に増加傾向にある。
しかし、ここで日本の代表的な観光地である「温泉地」に問題が出てきた。
それが、「タトゥー問題」である。





 

タトゥー問題とは‥?

日本の温泉地や公衆浴場では、「入れ墨・タトゥーのある人の入浴はお断り」としているところが多い。

それは、入れ墨やタトゥーが、反社会的な人々の象徴とされてきたからである。
しかし海外では、文化的な理由や、ファッションとして入れ墨やタトゥーをする人も多く、それがあるからと言って反社会的な人というわけではない場合が多い。
自国の文化やファッションとして入れ墨やタトゥーをしている外国人観光客が、温泉に入ることができない状況になっているのだ。

 

なぜ、入れ墨やタトゥーのある人は温泉や公衆浴場で断られるの?

入れ墨の歴史から考えてみよう。

古くは、奈良時代。罪人に対して刑罰として入れ墨を入れていた。地域によってその内容は違ったようだが、腕に「悪」と入れたり、刑を重ねる場合は額に「大」とか「犬」と入れる地域もあったようである。
このように、罪人の印として入れ墨を入れると言うことは、江戸時代まで続き、明治時代になって入れ墨刑は廃止され、それから戦後まで、入れ墨は非合法となっていた。
このような時代背景から、入れ墨やタトゥーに対して、良くないことと言うイメージがついているのだと思われる。
また、明治時代になって入れ墨が禁止になっても、暴力団の中では、組織に忠誠を誓う証としての入れ墨が行われていた。そのため、入れ墨をしている人は暴力団‥と言うことになり、それで周りの人たちを威圧することにつながっていたのである。
家にお風呂がなくて公衆浴場に行くことが多かった時代には、そのような入れ墨を入れた人がいるとやはり威圧感があるので、一般の人たちの安心と安全を守るために、入場規制につながったのであろう。


何か対策はないの‥?

外国人観光客の約4割の人が温泉を体験しており、次に日本に来たときにしたいこととして、半数近い人が温泉を挙げている。

水着などを着けずに、裸のままでお湯につかる開放感は、何とも言えない良さがあり、日本人としても、ぜひ外国人観光客の方たちに味わってもらいたいものである。

 

今ある対策としては、入れ墨やタトゥー、傷跡などを隠すことができるような、防水性の肌色テープが販売されているようだ。

このテープを入れ墨などの部分に直接貼ることで覆い隠せば、入場を認めるという旅館やホテルもあると言うこと。そのテープを販売している会社によると、今年は販売数が増加傾向にあり、日本人が友達の外国人のために購入するケースもあるとか。

アレルギー等の心配もあるが、手軽に使えるので、この対策がもっと普及すると良いのではないだろうか。
また、入れ墨やタトゥーがあっても利用可能な温泉や銭湯、サウナなどの情報を掲載しているサイト「タトゥースポット」には、全国から900件以上の施設情報が投稿されているようである。

このサイトの情報を頼りに、入れ墨やタトゥーがあっても利用できる旅館やホテルなどを探してみると、以外と良いところが見つかるかもしれない。

歴史的な背景もあり、すぐに入れ墨やタトゥーをしている人を受け入れるというわけには行きそうにない。

しかし、外国人観光客に本当の日本の良さを知ってもらうためには、何らかの工夫をすることも必要であろう。

すべてを受け入れることはできないにしても、日本らしい、本当の「おもてなし」ができるように考えていきたいと思う。

そんな歴史があり、そんな文化があることも、すべて日本なのだから‥