Pocket

2020年に東京で開催される予定のオリンピック・パラリンピックのメイン会場とも言われている「新国立競技場」の建設計画が見直しとされました。
新国立競技場とは、東京の新宿区と渋谷区にまたがっている場所にあり、国立霞ヶ丘陸上競技場の全面建替工事によって建築される予定の競技場です。

4688
当初、新国立競技場は総工費1300億円が見込まれ、2020年の五輪に間に合うよう計画された上で、「8万人収容」「開閉式ドーム屋根(夏季五輪のメイン会場で初設置」「延床面積約290,000m2」などの細かい指定をした上で、「新国立競技場基本構想国際デザインコンクール」の実施を決定した結果、イギリスのザハ・ハディドの作品がグランプリとして採用されました。





流線形のデザインで、開閉式屋根を支える2本の巨大な「キールアーチ」や、「スカイブリッジ」などが特徴的なデザインとなっていました。
ハディド氏の案は、大胆な建築構造がそのまま表れたアリーナ空間の高揚感など際立ったものでしたが、その一方で、いくつかの課題がありました。

しかし、技術的に難しいが、日本の技術力を結集することで実現できると考えられていました。
河野一郎JSC理事長(2011年10月就任)も改築という言い方で「世界一のものを作りたい」と決意表明をされていました。
しかし、今回、なぜ建設計画の見直しがなされたのかは、総工費が2520億円に膨らんだことが大きくあります。
総工費が大幅に膨らむ可能性がわかったことを踏まえて、遠藤五輪相は5日の衆院文部科学委員会において、再検討中の総工費について、アスリートや有識者らの意見を聞いた上で、「9月上旬に整備計画の中で示す」こと、また、4日から始めたインターネットによる意見公募では、すでに約3万5000件の意見が寄せられていることも明らかにしました。


現行案で建設することに賛成か反対かを募ったところ、反対が95%と多数を占めました。
安倍首相も、2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の建設計画について、「白紙に戻す。ゼロベースで計画を見直す決断をした」と述べ、デザインを変更する方針を明言しました。

「五輪は国民皆さんの祭典だ。主役は国民一人ひとり、そしてアスリートで、皆さんに祝福される大会でなければならない」と変更理由について語られました。
デザイン選考時の審査委員長を務めた建築家の安藤忠雄氏(73)は、東京都内での記者会見の際、「選んだ責任はあるが、なぜ2520億円になったのか私も聞きたい」と述べられ、政府がさらなる見直しの検討を始めたことに「(現行案は)残してほしいと思うが、値段が合わないのなら、徹底的に討論してほしい」と述べられました。
「白紙」に戻った新国立競技場の建設計画を巡って事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)はザハ・ハディド氏事務所の担当者と面会し、正式に契約解除を伝えたことを明らかにしました。
新国立競技場の今後の予定の建設案を巡り、建築家の槙文彦氏らのグループは、2019年9月に開幕するラグビーワールドカップに間に合わせないことを前提に、巨大アーチなしで設計のやり直しを求める提言書を下村文部科学相宛てに提出されたそうです。
提言書によると、現行デザインの設計・施工を進めてきたチームが引き続き担当することで効率的な作業が可能になるとし、今年8月に設計を開始すれば、設計に14か月、施工に36か月などと見込み、五輪開幕8か月前の19年11月に完成させることが可能としております。
この提言書がとおるのかはわかりませんが、2020年のオリンピック・パラリンピックまでにあらたな新国立競技場がどう決議されて建設されていくのか、今後の動向が気になります。