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利益水増し問題で大揺れとなった東芝が、18日に社外取締役7人の新体制を発表しました。
これまでのニュース・報道の通り東芝はテレビ・パソコン・インフラ・半導体事業などを中心として2009年〜2014年にかけて1500億円を超える利益水増しがあった事を公表しています。
これに伴って業績下方修正額は総額で2000億円を超え、2015年3月期の最終損益は赤字転落という見通しも発表されました。





巨額の水増しがあった事から社内体制に疑問の目が集まってしまった事もあって、失った信用を取り戻すための初手といったところでしょうか。
ニュースで見ると新体制という言葉が踊り、改心しての再出発のような印象を受けますが、果たしてどこまで改善されるのでしょう?
問題視されている社内体制は本当にこれで良くなるのでしょうか?

 

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今後の株価は?もしかして上場廃止?

 

東証などの関係者によると、東芝は内部管理体制に問題があり、改善の必要性が高い企業が振り向けられる「特設注意市場銘柄」への指定が軸となっており、上場廃止はない可能性が高いようです。

 

東芝の株式投資の妙味について検討しておく時が来ました。東芝の株価がどうなるのかに注目です。

 

粉飾や不適切な会計で株価が大きく下落した銘柄は、セーフになった場合は株価が大きく戻ることが多いです。

 

有名なオリンパス以外でも、バリューHRやビックカメラなどの中小株も大きく戻りました。粉飾や不適切な会計は株式投資のチャンスであることも多いです。

この点、東芝はどうかというと、国策が絡んでいる事業の関連企業ということで、アウトになる可能性は低いと思われます。

 

今年の8月のJPX日経400の銘柄入れ替えからは除外される可能性が高いでしょうし、しばらくは投げ売りが続く可能性があります。第三者割当増資爆弾の破裂も懸念されます。

 

しかし、アウトにならない限りは明けない夜はなく、止まない雨はないように、どこかで東芝の株価は下げ止まり、反転していくと思います。

 

引用元:http://matsunosuke.jp/toshiba-window-dressing-stock-prices/

 

そもそも、利益水増しはなんのために行ったのか?

まずこの問題の根本である、不正会計によって利益水増しをする事のメリットから考えていきます。


一般的に会社の利益が多いと社債を発行して現金を集めやすかったり、銀行からより多く借り入れる事が出来たりします。
また業績が上り調子ですと周りの大企業からも信用が上がり、大きな案件の取引先として認められやすくなったりもします。
また役員や社長からすれば、自身の在任時に於ける会社の業績で自身への評価が左右されるため、例えば前任社長の時に利益を多く上げていて、自分の時に赤字となったりした場合、明らかに自分のせいだと周りから評価されてしまう事が想像出来ます。
要するに周りの会社や銀行から見て業績が良ければ、より多くのメリットを享受出来て、その逆ですと批判を受けたり更なる業績悪化にも繋がってしまうという事です。
個人的にはこの中で最も動機に繋がりやすいのは、社長含め重役の方々が保身のために利益を多く見せる事だと思えます。
会社のためをどれだけ思っているのか分かりませんが、自分自身の評価を下げないためとなると、やはり人は行動に移りやすいのでは、と邪推してしまいます。

 

発覚後に問題視された社内体制

今回の不正会計騒動で最も問題視されたのが、東芝の社内に蔓延る悪癖ともいうべき体制でした。

一言で言うと上司から指示があれば、不正も厭わず利益を上げるという体質です。
数年間に及ぶ不正会計があったという事は、企業風土として完全に根付いてしまっていると想像出来ます。
ですので、抜本的な改革に必要なのは何よりも人事という事は理解出来ます。
特に上層部からトップダウンで不正行為の指示が日常的に行われていたという事ですので、そのトップに改革が必要であると見るのが自然です。
ではこの新体制発足により、本当に東芝の体質は改善されると言えるのでしょうか?

 

社外取締役増員も、一部経営陣の続投に高まる不安と批判の声

今回の新体制の肝となるのは、内部登用の取締役がこれまで12人だったのに対し、新体制では4人〜5人、そしてこれまで4人だった社外取締役を7人に増員するという点です。

 

要するに第3者により近い立場の重役を増やしたのです。

 

つまりはこれまでに問題とされていた社内のしがらみを解きほぐし、適切な経営が行われるよう監督機能を強化するという方針が見られます。
しかし、まず新体制への批判の声として挙がったのが、室町正志社長を始めとする一部の経営陣が続投する形です。

 

要するにこれまでの東芝役員が残っていて、上下関係やしがらみが維持されてしまう事が予想されます。
それに加えて、社外取締役が増えたのでもう不正は出来ません、とはならないだろうという見方が出来てしまう事です。
元々の経営陣が残ってもしも不正を行い続けてこれを隠蔽しようとした場合、社外取締役の立場でも発見する事は難しいというのが一般的な見解です。
尚かつ取締役会に損失の報告がされていなかった事もあった東芝ですから、社外取締役の方々の知らないところで不正が行われ続ける可能性が残るのです。
つまりここまでは信用を取り戻すためのポーズにしかならず、改善されたかどうかはこれから長い時間を掛けて出て来る結果でしか判断出来ないのです。
あくまでも日本を代表する大企業なのですから、清廉潔白な経営を志して欲しいものです。