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8月19日、映画などDVDに記録されているデータをパソコンに保存出来る違法なプログラム「DVD Shrink 日本語版」をWEBサイトにアップロードしていた自営業の男性を著作権法違反で検挙した件で、このサイトへのリンクを自社ブログに張り付けていた東京都千代田区の出版社員の男性ら3人も書類送検されました。





違法プログラムへのリンクを張る行為が著作権法違反幇助に当たるとされたもので、同容疑での立件は全国で初めてとなります。
違法プログラムへのリンクはネット上に多数存在していると思われますが、この件でかなりの数のリンクが消去されるのではないでしょうか。
2012年に著作権法が改正されて違法ダウンロードなどでの検挙がかなりの数になるのではと予想されましたが、実際に報道される検挙の例は極僅かなものに留まっていました。
こういった背景により著作権法違反に対する意識は薄れつつあっただけに、幇助での書類送検という前例が出来た今回の件は波紋を呼んでいます。
また、古くはWinnyが立件された時の事が思い起こされ、少々強引とも思える立件に疑問の声が挙がっています。

 

著作権法違反、どこまでが幇助なのか?

今回の件で物議となっているのが、著作権法違反のプログラム配布サイトが立件されるのは妥当でも、リンクを張る事は罪として扱えるのかという点です。

 

「DVD Shrink 日本語版」をGoogleやYahooで検索するとダウンロード出来るサイトが見つかるのですが、リンクがアウトとなるとGoogleとYahooもリンクを張っている事になりますので、立件しなければならないのではないでしょうか?
また違法プログラムをダウンロード出来るサイトをインターネットに繋いでいるプロバイダーはどうなのでしょう?
また使用されているレンタルサーバーの運営会社も対象となるのでしょうか?
と、言い出したらたくさんの中継地点が幇助している事になってしまいます。
今回立件した神奈川県警に最も質問したいのはGoogleもアウトですか?というものでしょうか。違法プログラム配布サイトへのリンクが無数に張られているわけなのですが。


 

そもそもの著作権法に対する疑問の声も

著作権法にはまだまだ問題が残っており、今回の件でそれを指摘する声も再燃しているようです。

中でも最も多いのが、CDとDVDに対する合法・違法のケースに対する矛盾です。
リッピングと呼ばれるディスクに記録されているデータを保存する行為についてなのですが、例えばレンタルで借りたCDをリッピングしてPCにデータ保存するのと、自身で購入したDVDのバックアップをPCに保存する行為、この場合に対するジャッジが特におかしい事になっています。
この例の場合、CDの方が違法性がありそうに見えますが、実はセーフです。

なぜならCDにはコピープロテクトが付いていないので、プロテクトされていないデータをコピーする事は違法でないと判断されます。
そしてDVDの例の方なのですが、自身で購入していて単にDVDが割れた時などの対策として私的利用のためにバックアップする行為でもアウトとなります。
普通に考えると逆でしょうと言いたくなるところで、こういった点について疑問の声が多いのにも関わらず、未だに改正されていません。DVDの方はコピープロテクトが付いていて、これを解除するから違法と、何とも納得し難い内容となっています。

 

 

警察機関のネットやIT技術に対する理解度が問題

今回の件や過去のWinny事件、または片山祐輔さんによるPC遠隔操作事件などで、警察機関のITに対する知識・理解度が高くない事は度々露呈されています。

今回の件もその傾向が見られ、前述もした通り立件した時点で「じゃあ他の大手サイトはどうなるの?」となりますし、今回の件は恐らく起訴出来ないだろうという見方が強いです。
CD・DVDの件などは完全に本末転倒となっていますし、今後も著作権法に関しては的外れな状態が続く事が予想出来ます。
国民から見て妥当と思える法律のもとで、適切に悪を排除していってもらいたいものです。