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8月30日に国会周辺で安保法案に反対する市民による抗議行動がありました。
参加者は主催者発表で12万人を超えて、永田町の国会議事堂周辺では沢山の人で溢れました。






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安倍晋三総理はこの安保法案を日本国を守るためのものであると強調して、その重要性を説き今国会の採決を辞さない構えを見せています。
しかし多くの人達が安保法案に懐疑的な見方を示しており、憲法学者の9割以上は違憲と断定しています。
今回8月30日の国会周辺の抗議行動に集まった人達は、動員された労働組合や左翼活動家ではなく一般の人達が大勢を占めていたところに、今までのデモ活動とはかなり違った特徴があると言えます。
また世論調査でも、安保法案に反対する人が50%を超えて賛成の30%を大きく引き離しています。
このような抗議活動や世論調査などを安倍総理が意に返さない理由は、衆参の圧倒的多数の与党の国会議員の数による驕りもありますが、他にも理由があります。
それは内閣支持率と自由民主党の支持率にあります。
衆議院で安保法案が強行採決した時は一気に支持率が下がりましたが、その後支持率は持ち直し、どの世論調査でも不支持の方が少し上回っているか又はほぼ同じという状態なのです。
つまり安保法案は反対していても、安倍内閣そのものは支持するという人が沢山いるのです。
また自由民主党の支持率も野党を圧倒している状態です。
そのため今国会で安保法制を強行採決しても、一時は支持率が下がっても来年の参議院選までには挽回できると考えているのです。
確かに安倍内閣の支持率の傾向からそれは大いに考えられます。
しかし問題は、安倍内閣や自由民主党の姿勢そのものにあります。
安保法案は日本が戦争に巻き込まれない為に日米強化を強化するものだと盛んに安倍政権は主張してきました。
ところが8月30日にこの抗議行動に関連して首相周辺の一部が「デモに参加する若者は理想や建前に走り現実を知らない。世界では戦争が起きている。日本が何もしないわけにはいかない。」と平然と述べたのです。
安保法案は抑止力のものであり日本が戦争巻き込まれないためのものであれば、このような発言をするわけがありません。
つまり「世界では戦争が起きているので日本は何もしないわけにはいかない(するのだ)」と言っているようなものなのです。
これは安倍晋三総理の声を代弁したものだと言えます。
安倍総理の発言は詭弁であることは明らかです。
現に安倍総理を信じる人はこの安保法案が抑止力に繋がると本気で考えている人が沢山います。
しかし総理周辺の話しを総合すると、日本が戦争に巻き込まれても仕方がないような発言を繰り返しているのです。
ここからも、この法案の危うさが見えてきます。
この法案を考える時、1925年の治安維持法を想起させられます。
この法律は共産主義の激化を恐れて加藤高明総理の時に内務大臣の若槻礼次郎が作成し制定したものです。
この時も反対運動が起きましたが、当時の政治家たちはこの法案は共産主義者の取り締まりのものでそれ以外は関係がないと一笑に付していました。
ところが数十年経つとこの治安維持法により、共産主義者以外の人達も弾圧され拷問され殺されたのです。
その正確な数は残っていませんが、相当数に上るのは紛れもない事実です。
この安保法案と治安維持法は内容は全く異なります。
しかし一つだけ同じ要素があるのです。
それはその時々の内閣の考え方次第で、この法律自体を如何様にも拡大解釈することができるということです。
安倍晋三総理も安保法制の活用については時の内閣が考えることだと言明しました。
この点が非常に危ういのです。
安倍晋三総理が永遠に総理大臣であるはずがありません。
問題は、今後の総理大臣がこの安保法制を恣意的に活用することができるということです。
そのことを安倍総理自信理解していないとしか思えません。
この安保法案を本当に通して良いのかどうか、もう一度考え直す必要があると思います。