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クラス替えの資料は成績だけではない

つい最近のあるテレビ番組では、元中学校の教師たちが出演し、クラス替えをどのように行っているのかを明らかにするコーナーがありました。自分の子どもが、どのようにクラス分けされているのか興味深いところですが、意外にも基本はとてもオーソドックスです。





コンピューターに入っている成績の合計をコンピューターが並べ、どのクラスも成績の偏りが無いようにするということです。

さらに、ピアノが弾ける生徒やリーダー性のある生徒、球技大会や体育大会などを考えて、運動能力の高い生徒なども均等になるようにばらけさせるようです。

また、いじめたり、問題行動をする生徒や反対にいじめられるという生徒などもよく見て、一緒にしてはいけない者同士や離した方がいい者同士というのも、気を付けるといっています。

その上で、担任はくじ引きのような決め方をするということですが、実はその裏では大変な事情があります。

 

本当のクラス替えは戸惑いだらけ

実は、クラス替えはそんなスムーズなものではありません。

親から、だれと一緒にしないでほしいという連絡やだれと一緒なら不登校が治るなどという希望が正月を過ぎたころからあります。

また、あの先生のクラスだけには絶対にしないでくれという懇願や非難などもあるのが現実です。

不登校が治るなどと言われると、申し出のあった生徒と一緒のクラスにしなければ、希望を聞いてもらえなかったから、不登校が続いているなどと言われるでしょう。

いじめられるから誰と一緒にしないでくれというのが複数あった場合、その生徒たちを固めるとマイナス因子が増幅するためクラスをばらばらにするとなると、訴えた親の子どもの入れるクラスが無いということにもなります。


さてさて、その上、特定教師を拒否する希望も叶えるとなると、クラス替えは前に進みません。

仕方がないので、マイナス因子の生徒の皆さんを一クラスにまとめて、生徒指導に優れた強面の先生が持つことになったりもします。

 

言いたい放題の保護者もいる

「いじめられるから」という言葉には学校は弱いということは確かです。

ずばりと正しいことを言われ、保護者にとっては気に入らないために教師をこきおろし悪い評判を流すという人たちもいるのが現実です。

このようなことで、適切なクラス替えを妨害されることも度々あるようです。

そのため、秘密裏に行わなければならないクラス替えですが、一部の保護者には、クラス替え後に○○ちゃんを一人にしないために同じクラスになってもらったという本音を明かしたいと思う教師もいるようです。

お互いがそれを希望していた場合に限る話ですが、このことを保護者がしゃべることで、他の親も「それならうちも言いたいことがあった」と言ったもの勝ちになりますので、教師の皆さんは、当然口を閉ざさなければなりません。

そのような状況の中でクラス替えをひと月以上かけ、夜遅くまで考えに考え、悩みに悩む教師の皆さんに感謝したいものです。

学校は社会のミニチュア

学校というのは、家庭内工業が崩れたため、社会を学ぶためのミニチュア社会として作られたのが始まりです。

小さな犯という集団から大きな学校全体の集団まで、時や状況に応じて協力し合うのですが、それが社会での学びとなります。

荒れた学校で、授業が成り立たない学校でも「勉強は塾で学びましょう。学校は友達を作る場所です。」と言う保護者達がいました。

社会性を学べば、善悪を認識しますから落ち着きだします。

成績よりも、まず人間性と社会性を培う場だというスタートからというのは、優れた考えです。

クラス替えにおいても、ある程度の配慮をもって出来上がったものですから、クレームをつける前に、新しい仲間の中で、子どもに自分の場を得る力を身に着けさせるというのも大事なことです。

地域と保護者と教師の連携でできあがるミニチュア社会を大事にするのであれば、わが子だけを中心にとらえたニーズに固執するのはどうだろうと思えます。