Pocket

8月から9月にかけて色々な出来事がありました。
その中でも政治的な問題として大きく取り上げられたのが
安保法案反対の抗議行動と五輪エンブレム問題でした。
これらの問題の根底にはある共通点がありました。





五輪エンブレム問題

東京オリンピック2020のエンブレム問題については
8月中からマスコミや新聞、ネットで大きく報道されていましたので
改めてまとめる必要もないかと思います。

佐野研二郎氏がデザインした五輪エンブレムに関しては
いわゆるパクリであるかどうかについて
賛否両論があるようです。
エンブレムそのものを盗用したか否かも重要ですが、
その他のデザインやエンブレムの展開例での画像転用なども含めて
デザインに携わらない一般の人々には理解しがたい点がありました。

ただ今回、結果としてエンブレムが白紙撤回となったきっかけは
パクリであるとか、盗用があったということはもちろんですが、
それ以前に、組織委員会が選定したデザインが国民に受け入れられなかった
という点にあるのではないでしょうか?

組織委員会も佐野氏もデザインについて

国民にわかりやすく解説する努力が足りなかったように思います。

ですが、数年前であれば、問題になりこそすれ結局はゴリ押しされてしまったり、
もしくは組織委員会の顔ぶれが少し変わるだけで済んでいた問題では無かったでしょうか?
ここに今回のエンブレム問題の恐ろしさがあるような気がしてなりません。

近年、バカッターやバイトテロといった、
SNS上での炎上事件が相次いでいますが、
今回とうとうネット上の炎上が国家的なプロジェクトを左右してしまった。
デザインが気に入らないから、そのアラを徹底的に叩いてみたら撤回されてしまった。
ここにエンブレム問題のポイントがあるのではないでしょうか?

安保法案反対の『抗議行動』

一方で政治の面に目をやると、
8月末から定期的に安保法案に反対する”デモ”が各地で起こっています。
なかでも特に目立っているのがSEALDsによるものです。


何年も前から、前回の衆院選の時点でもすでに机上に上がっていた安保法制ですが、
衆議院を可決した段階での抗議行動には冷めた目を向ける方も少なくありません。
SEALDsの前身は特定秘密保護法への抗議活動を行っていたSASPLという団体です。
SASPLは特定秘密保護法案が参議院を可決したことで解散しています。
SEALDsも同様に安保法案が成立したら解散してしまうのでしょうか?

反対する法案が可決してしまったから解散するというのは無責任に思えてなりません。
法案が成立したからといって覆す手立てが失われたわけではないはずです。
少なくとも法案が正しく運用されるように活動を続けていくという道も残されていたはずです。
刹那的で、うわべだけの正義を振りかざしているだけ、という意見も多々あります。

民主主義と衆愚政治

五輪エンブレム問題や安保法案への反対行動の共通点として

  • 無責任、ただの駄々っ子、ゴネ得
  • 次から次に色んな事に口を挟む
  • 騒げば何とかなるという思い

という点があるのではないでしょうか?

衆愚政治という言葉があります。
有権者が教育を受けていてもリーダーシップが不安定であったり、
判断力が乏しい人間に参政権が与えられている状況下で起こりうると言われ、
判断力の乏しい民が意思決定に参加することで、

  • 議論の停滞
  • 扇動者に誘導されたことによる誤った意思決定
  • 誤った政策執行
  • 地縁・血縁からくる心理的な同調や個人的な欲求などに導かれた意思決定

が引き起こされ、コミュニティ全体にとって不利益を生み出しかねない政治状態です。

近代ではナチスドイツの初期がこのような状態であったと言われています。

エンブレム問題と安保法案反対デモの一連の問題は
現代の日本が抱える脆さを映し出しているように思えます。

まとめ

とは言え現代の日本は非常に成熟した社会であり、

衆愚政治に陥る可能性は少ないとも言われています。
また、ネットやデモで誰かが声を上げたことで、それまで無関心だった人々への問題喚起につながり、
しっかりと考えるきっかけを与えてくれたことも事実です。

一連の騒動をただの騒動で終わらせずに
じっくりと時間をかけて政治に取り組んでいくことでこそ
衆愚政治に陥ることなく、民主主義を保つことが出来るのです。