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反対派のデモや民主党を始めとする野党の抵抗もむなしく安保法案が強行採決されました。

今回の安保法案可決により日本は戦争国家になってしまうという声や、
法案そのものが憲法9条に違反しているものであるという意見も多く上がっています。

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一方で北朝鮮、韓国、中国の不安定な情勢を踏まえて賛同する声も決して少なくありません。
ですが、一番の問題は内容ではなく可決までのプロセスにあるのではないでしょうか?





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特定秘密保護法案可決の際の野党の声

2013年11月に特定秘密保護法案が衆議院を通過しました。

国家機密を保護するための法案なのですが
国民の知る権利を侵害しかねないこの法案は大きな議論を呼びました。

「これが民主主義と言えるのか?」

この法案の衆議院特別委員会での採決について野党議員から抗議の声があがりました。
多数派勢力である与党が無理矢理に採決を推し進めたことに対しての意見だったのですが、
この声に対して、
「多数決で決めてるんだから立派に民主主義と言えるじゃないか」
という声が多く寄せられました。

多数決は民主主義ではないのか?

多数決は民主主義であるという考え方は必ずしも正しくはありません。
そもそも多数決というのは、
異なる意見を持つ人々からなる集団における意思決定の手段のひとつです。
現代の多くの民主主義国家では多数決が取り入れられており、
たしかに民主主義と多数決は切っても切れない関係ではあります。


この多数派の意見が必ずしもみんなが納得する意見であるとは限りません。
さらに特定秘密保護法案の採決や今回の安保法案の可決にみられるように
時に少数派の意見が切り捨てられる場合もあるのです。

また、「民主主義ならば多数決が必須である」というわけではありません。
多数決以外にも、意思決定の手段は多く存在します。
なかでもより民主主義的と言える手段に満場一致というものがあります。

 

民主主義の真髄とは?

満場一致、全会一致というシステムは多数の意見を採用するのではなく、

議論に参加している全ての人の賛同が得られてはじめて意思決定がなされます。
つまり、参加した全ての人が納得できる意見が採用されるのです。
少数派の意見にも耳を傾け、それぞれが歩み寄って着地点を探りながら、
最終的にみんなが納得できる結論を導き出すことも可能となるのです。

民主主義とは多数決ではなく、
むしろ満場一致であることが正常な姿内容なのかもしれません。

議会制民主主義の落とし穴

日本では議会制民主主義のもと政治的な意思決定が成されています。

私達は選挙という多数決によって、政策を議論する議員を選出します。
選挙の結果選ばれた議員によって政治が行われるのです。

また議員は多数派である与党と少数派である野党に分かれて意見を交わし合い、
政治的な意思決定がされていくのです。

民主主義と独裁制は正反対の考え方と思いがちですが、
多数派である与党が少数派の意見を無視して自らの都合の良い方法で政治を進めてしまえば
その状態も立派に独裁制と言えるのです。

まとめ

ただ政策決定をすべて満場一致で決めることはあまりに荒唐無稽です。

1億人以上の人々がもれなく賛同できる政策などは理想論に過ぎません。
国会議員の中で一つ一つの政策をいちいち満場一致となるまで議論することも困難です。
満場一致を目指すばかりに意思決定が全く出来ないのでは本末転倒です。
今後も民主主義的な意思決定の手段として多数決は多く採用されるでしょう。
問題は十分な議論がなされないまま意思決定がされていく点にあるのです。

特に今回の安保法案のように国民の生活への影響が大きいと思われる重要な法案に関しては
より慎重に議論され、国民にとっても納得できる形で意思決定が成される社会こそが
真の民主主義社会と言えるのではないでしょうか?