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安全保障の関連法案は与党のゴリ押しそして野党の反発の中で参議院本会議で可決成立しました。

集団的自衛権の行使が可能になるほか他国軍への後方支援や平和維持活動の任務が広がったことになります。

実は一口に「安保法案」と称していますが正式名称は長い名前なんです。





ざっくりいうと「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律」(平和安全法制整備法)と「国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律」(国際平和支援法)ということになります。

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今までの歴代内閣が認めていなかった集団的自衛権を認め、自衛隊を海外に派遣して国際貢献するという内容です。

 

社民党や共産党などの野党はのっけから「戦争法案」とレッテルを張り反発していました。連日にわたり国会前で抗議活動をおこなっている学生グループもありましたが結局最後までこの法案に反対しているのか、戦争に反対しているのかよくわからなかったという印象です。

 

今回はこの法案でもし海外で邦人の人質事件が起きた場合に自衛隊が救出に向かうのか?ということを考えてみたいと思います。

 

自衛隊は紛争地域には行かない

海外での人質事件というのは最近ではISELによる日本人を拘束して日本政府に身代金2億ドルを要求したということがありました。

 

古くはフィリピンのマニラ郊外で三井物産の若王子信行・支店長が誘拐されて4カ月半後に解放されましたが身代金が支払われたと伝えられ共産ゲリラ組織のメンバーらは逮捕されました。


 

またペルー・リマの日本大使公邸で左翼ゲリラによる襲撃事件が起きてパーティーの参加者を人質にとり仲間の釈放などを要求していましたが事件発生約4カ月後に軍が突入し日本人24人を含む71人が救出されました。

アルジェリアでは天然ガス施設をイスラム過激派の武装勢力が襲撃しましたが軍が制圧作戦を強行し日本人10人が死亡といういたましい出来事もありました。

それ以外にも日本人拉致事件というのは最近では中東を中心に起きています。

例えばISELに人質として拘束された場合は場所が紛争地域なので自衛隊が救出するということはありません。

 

最初から危ない場所には自衛隊を派遣しないと決まっているからです。

それでは紛争地域以外の場所で人質事件が起きた場合はどうでしょうか。

 

国会と秘密保護法の矛盾

紛争地域以外で人質事件が発生し身代金を要求される事件がおきた場合はまずは話し合いにより解決する道を模索するでしょう。

これで解決すればいいのですが例えばこう着状態が続いたり人質の命が危ない場合には自衛隊出動となるのでしょうか。

 

過去に事例がないためなんとも言えませんが国民の安全を守ると言うなら海外の邦人も守ると解釈できます。

この解釈が成立するなら自衛隊の出動もありえるわけですが問題はそこにいたるまでの過程です。緊急な場合以外は「例外なき国会承認が必要」と付帯条件が付きましたので国会で話し合うことになります。

しかし自衛隊による人質救出作戦というのは秘密裏に行わなければ成功しません。つまり国会という公開原則の場所で自衛隊出動を決定するなら犯人側にもばれてしまうということになります。

 

「秘密保護法」の対象となるかもしれませんが公開原則の国会との矛盾をどう解決すればいいのでしょうか。

もちろん人質事件が起こ自衛隊出動などという事例が今後あるかどうかもわからないので心配するのは意味がないかもしれませんがやはり矛盾は明らかですね。

 

もちろんこれだけで安保法案は欠陥だらけなどとは言いませんができればこの法案に反対する人たちにこういった法案の中身の問題をあげて欲しかったと思いました。