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はじめに

アメリカロサンゼルスの連邦地裁は22日、
世界で最もよく知られている歌のひとつ
『Happy Birthday To You』
の著作権について
ワーナー・チャペル音楽出版社が保有を主張していた
歌詞の部分の権利は無効であるという内容の判決を下しました。





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そもそもどんな歌なのか?

女優のマリリン・モンローさんが当時のジョン・F・ケネディ大統領の誕生日記念祝賀会で
歌ったことでも知られる、誰もが知っていると言っても過言ではない
『Happy Birthday To You』
ですが、誰が作曲した曲なのかご存知でしょうか?
実はこの曲は最初から『Happy Birthday To You』ではありませんでした。
原曲は『Good Morning To All』という曲で
1893年にミルドレッド・ヒルとパティー・ヒルの姉妹によって作曲されました。
1920年前後にHappy Birthdayと歌詞を置き換えたものが確認されていますが
誰が歌詞を置き換えたのかなどの詳細はわかっていません。
曲の部分の著作権は1935年にサミー社により登録され、
その後1988年にワーナー・チャペル音楽出版社のものとなっています。
『Good Morning To All』の歌詞部分は著作権登録されておらず、
現在に至るまでパブリックドメインとなっています。


 

現状はどうなっているのか?

アメリカで映画やテレビで使用すると最大1万ドルの請求が来ます。
日本では2007年で著作権は切れています。
この曲の著作権料による収益は年間で数億円にのぼり、
この曲は『世界で最も稼ぐ曲』と呼ばれてきたのです。
このため映画などで本来はこの曲が歌われるのが自然な場面で
『Happy Birthday To You』ではなく他の曲が歌われることもありました。
インディペンデント系と呼ばれる低予算の映画では特に忌避されています。
また、公共の場所で大きな声でこの曲を歌う時も
場合によっては著作権侵害に当たってしまうこともありました。

 

今後どうなるのか?

今後のこの曲による著作権収入が得られなくなるばかりか、
ここ数年分のこの曲による収益の還付を求められるとみられており
ワーナー・チャペル側が控訴する可能性もある為、これで結審ではありません。

 
ですが、ピッツバーグ大学法学部の所蔵する資料の中から、
著作権表示が全くされていない『Happy Birthday To You』と同じ歌詞が書かれた
『Good Morning and Birthday Song』という楽曲の譜面が発見されており
『Happy Birthday To You』がもともとパブリックドメインであったことを示す
決定的な証拠として裁判にも提出されたものと見られています。
ワーナー・チャペル側とすれば不利な状況と言わざるを得ません。
このまま結審すれば『Happy Birthday To You』はより多くの場所で耳に出来るようになるでしょう。
『Happy Birthday To You』を巡る裁判は
長年続いている法廷闘争であり今回の判断の持つ意味は重要です。

 

まとめ

私達はこれまでに家族・友人・同僚・上司・先生・先輩など
様々な人のために何度も『Happy Birthday To You』を歌ってきました。
これらの行動に著作権料は発生しないのでしょうか?
個人で楽しむためだけの利用であれば著作権侵害にはあたりません。
ご心配なく。

世界中で誕生日を祝うために歌われている
『Happy Birthday To You』
がアメリカの一部の企業のものではなく
みんなのものであることが法的に認められた。

本来あるべきものが、あるべきところに収まったような
なんともすっきりした判決ではないでしょうか?

大切な人の誕生日はこれまでもこれからも
『Happy Birthday To You』
で決まりですね!